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CHORD-Jは、医療に関するコンテンツプロバイダーです。
様々なツールを用いて、医療に関わるすべての方々の支援ができるようなコンテンツの作成や、使いやすい状態でお届けするためのシステムの開発を行っています。また、健康に関するデータから役立つ情報を引き出し、それを役立つ形で提供できる、インフォマティクスおよびマネジメントの知識を十分に兼ね備えた人材を育てることも、サービスの柱のひとつです。
奈良県の救急搬送における患者・救急車・病院の「マッチング不全」を解消するための「 奈良県救急医療管制支援システム( e-MATCH : emergency Medical Alliance for Total Coordination in Healthcare )事業」が、総務省の「地域ICT(情報通信技術)利活用広域連携事業」に採択され、2010年8月25日付けで総務省との契約に至りました。
この事業では、医療機関の救急患者受け入れ体制をリアルタイムに把握する「管制塔」システムを構築することで、救急車による搬送先選定をスムーズにし、「たらい回し」のない救急医療を支える仕組みを作りました。
CHORD-J は、地域の人々の目線からの地域医療を提供するためのお手伝いをすることを目標にしています。現場から正確にデータを収集し、それを分析することによって、より良い地域医療の提供に貢献していきたいと考えています。
現在は奈良県で地域医療再生のお手伝いをしています。
CHORD-Jでは、研究デザイン、プロトコル作成、データベース構築、データマネジメント、データ収集、データ分析まで、研究に必要なあらゆる支援を行います。希望によって部分的なお手伝いも可能です。主には、医療機器の評価を専門としています。メンバーには、個人情報保護の専門家や、ユーザビリティの専門家を有し、海外の専門家との提携もありますので、安心してお任せいただけると思います。現在、 SAVE-J ( Study of Advanced life support for Ventricular fibrillation with Extracorporeal circulation in Japan )を請け負っています。
疾患に応じて必要十分なデータを収集し、適切な治療選択に関する情報、診療の質に関する情報、地域連携に必要な情報などに変換して、ユーザにお返しします。どのような情報を提供したいかによって、必要なデータは変わりますので、システム構築の際には十分な検討が必要です。我々が専門とする、ヘルスインフォマティクスの知識が活かされます。現在、 CHORD-J では、日本外傷データバンク( JTDB; Japan Trauma Data Bank )の構築とデータ分析のお手伝いをしています。
データマイニングソフトは、あるがままの膨大なデータから、探索的に、有用な情報を引き出すためのツールです。私たちは、スロベニアの University of Ljubljana と提携し、彼らが開発したデータマイニングソフトである Orange を使用しています。2008年5月には、日本麻酔科学会の共催セミナーにて、 Orange を用いたデータマイニングの実際について紹介しました。また、 Orange の利用方法についての簡単なマニュアルも作成しておりますので、ご興味のある方はご連絡ください。
日本麻酔科学会セミナーの詳細についてはこちら
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2005年より、日本にいながらにして、アメリカの Master of Science in Health Informatics の修士の学位を取得できる HIMAP ( Health Information and Management Program )を提供してまいりました。数名の卒業生を無事に送り出しておりますが、現在、このプログラムは再編のため、一旦中断しています。
現在、 CHORD-J にはテキサス大学の教員がおり、テキサス大学への留学のお手伝いは可能です。特に、 Public Health Informatics の分野は、今後日本の医療を良くするためのキーとなる知識であると思われますので、ご関心のある方は、どうぞご連絡ください。
エデュテイメントは、 education と entertainment からできた言葉です。ゲームなどで楽しみながら、病気のことを知ろうという試みです。私たちは、1型糖尿病の子供たち向けの、血糖・食事・運動、そしてインスリン量の関係を体験・実感しながら学ぶためのスロットマシーンゲーム、 Insulot を開発し、特許を取得しました。2005年には、 Washington Post 誌にも掲載されました。
厚生労働省戦略研究「2型糖尿病患者の治療中断率改善のための介入試験」( J-DOIT2 )の中で、診療支援 IT システムを開発しました。これは、医療者に対して、推奨される診療行為や検査をリマインドして、標準治療の実施や検査忘れを防ぐための支援を行ったり、診療データから自動計算した診療の質指標( Quality Indicator )の算出結果をフィードバックするシステムです。地域医療計画の中でも、この仕組みを応用していきます。
平成24年度厚生労働科学研究費補助金(厚生労働科学特別研究事業)(研究代表者:青木則明)において、地理情報システムを活用し、ドクターヘリ等の救急資源の最適配置を目的として、1)ヘリコプター搬送を必要とする患者数、2)平成24年時点の救急医療体制の需給バランス、3)ヘリコプター配備の医療経済的効果、4)ドクターヘリの最適配置の検討を行いました。
研究報告書は、こちらからダウンロードいただけます。